2015.07.25-26 第五回初級登山講習会/白馬岳
2月から始まった2015年度初級登山講習会もいよいよ今回で最後となりました。
初級登山講習の最後の卒業山行は白馬岳を大雪渓から登るプランで今までの成果を試される山行でありました。
参加者8名
一日目 猿倉~大雪渓~村営頂上宿舎
二日目 テント場~白馬山頂~白馬大池~栂池

2015年度の初級登山講習会は終始晴天に恵まれ、参加者の方も著しく成長していき、最後の白馬岳では安定した歩きで 見ていてとても安心出来ました。長い間参加して頂いた方々本当に有難う御座いました。そしてお疲れ様でした。
スタッフの方もご協力有難う御座いました。
今後の活躍を期待しております。

■会員からの山行報告■
7月24日PM9:30。いつもの場所に集合して今回の山行の地、白馬へ向かう。自分にとっては冬の燕岳に続く、人生2度目の北アルプス。
 会に入会していくつかの山に連れて行ってもらったけれど、山に対する知識も技術もまだまだ。山への思いも出発までは「楽しい!」というよりも「怖い…」気持ちが強かったりする。でもそれくらいでも今はいいんじゃあないかなーと思ったり。
 体力づくりやスキルアップももちろん大切なのだけれども、何より今は「下界の喧騒を忘れて山を楽しむ」こと。それが一番大切な気がする(自分で解決)。
白馬までは遠く、安曇野ICを経て予定の仮眠場所に着いたのは日付も変わった25日のAM3:40。そこでうたた寝程度の仮眠後再び出発。大雪渓は前日までの大雨で通行止めになっていたそうだ。そのおかげで猿倉の駐車場が空いているということでそこまで車で移動し、AM6:30、白馬岳への1白2日の山行がスタート。
 周辺は雪解け水がいくつもの小さな川を作って登山道側を流れる本流へ流れている。本流の水の色は文字通りのエメラルドグリーン。大雨後の増水か雪解け水なのか、激しい飛沫をあげて流れている。
 そんな光景の中、「あそこまで一気に登るからね〜」とTさんの楽しそうな声。顔をあげて見上げた先に、青い空をバックに白馬岳の姿が堂々とそびえ立っていた。

 た、高い…そして、と、遠い…
 
 AM7:40。目の前に白馬尻小屋が現れる。そしてその背後には一瞬、白い石を敷き詰めたと見紛うほどの(実際自分含めの新人メンバーはそう思っていた)大雪渓が広がっている。吹き降りてくる風が冷たくも、汗だくの体に心地よい。体感温度が一気に下がる。
 少し歩いてアイゼンを装着し、雪上に立って遠くへ目をやる。申し分ないほどの青空の下に広がる大雪渓。そこに敷かれた1本のベンガラのラインの上を巡礼者のように列を作って登るたくさんの登山者の姿。これだけの人出を見ると落石の心配でビクビクしていた気持ちも消え、すっかり楽しい気分になったのだけども、その脇にゴロゴロ転がる石が全て落石と聞いたときはさすがに怖かった…。
 
 ゆるい坂は徐々にきつくなり、休憩を挟みながらAM10:35、葱平(ねぶかっぴら)到着。大雪渓はここまで。次の小雪渓までアイゼンを外して登る。雪を逃れた色とりどりの高山植物たちが思い思い、命の限りに花開く姿に元気をもらう。花のことはさっぱり知識外なので、単にキレイだなーって思っていたら、百合が咲いているのにびっくり。知っている植物を意外なところで見かけるとかなり感動する。植物に詳しいときっとこのお花畑も格段に楽しくなるんだろうなと思うとちょっともったいない気がするので、花を覚えることにもがんばってみようと思う。
 小雪渓で先週滑落事故があったと聞いて自分の中の恐怖モードスイッチが一瞬ONしたものの、高揚感が勝って楽しく渡る。そこから先はテント場までお花畑が広がる素敵な登山道。高山病に気をつけて、写真を撮りながらゆっくり登り詰めていく。
 PM1:00テント場到着。吹き始めた風が並大抵の強さでなくテントを張るのに一苦労。なんとかテントを張って、食事開始。貴重なタンパク源となるウインナー を忘れてきてしまうハプニングが起こるもの、みんなの機転で新しいメニューが出来上がり、どれも絶品の美味しさだった。
 時間があるのでもはや「リゾートホテル」の冠詞がふさわしい白馬山荘まで散策。標高約3,000mの山頂に生ビールやケーキセットがあることに驚愕。ちなみにテントを張った白馬岳頂上宿舎では夕食にステーキがありました…
 翌日に備えてPM19:00過ぎ頃から食事の後片付けをはじめ、就寝。テントを張った場所がどうにもこうにもやや傾いたところだったので、ずり落ちては目が覚め這い上がってまた寝てはずり落ち…という寝てるのか運動してるのかよくわからない睡眠となった…

 26日AM2:45、起床。「星がめっちゃキレイやで!」という声に起こされて外に出ると、頭上360度パノラマに広がるプラネタリウム!街のそれと違うのは、全然眠くならないこと(笑)
 天の川、カシオペアに夏の大三角。なんてこったーい!これなら寝辛いのを無理に寝ずに星を堪能すれば良かったのに!…いや睡眠取らないといけないんです。でもかなり後悔。風が相変わらず強い中、AM3:50白馬岳山頂を目指し出発。

 歩きながら自分たちのテント場を振り返ると、いろんな色のテントから漏れ出た灯りが闇の中にほわんと灯っている。空の星空に対して足元にも星空といった素敵な光景。
 白馬岳山頂着AM4:30。既にご来光を待つたくさんの人たちで賑わう頂上。顔を出した太陽の荘厳な姿に全員がどよめいた。なんと富士山までもが小さいながらもしっかりと見える。(そのとなりに陣取る山は帰ってから調べると、先々週に登った八ヶ岳!)背後の空と山に白馬岳の影がくっきりと映り、先日大雪渓を通った際に見た杓子岳はモルゲンロートに染まる。ぐるり、周辺とはるか遠くのアルプスの山々が見渡せて、ベタな表現だけどため息の出る夢のような美しいひと時だった。

 AM5:00山頂を発って白馬大池を目指す。強風の中、ここもまたたくさんの高山植物が群生している。お花好きのメンバーさんたちの歓声とシャッターを押す手が止まらない。コマクサやキンポウゲ、チングルマなど、彼女たちはしかしどうしてこんな大変なところをわざわざ選んで咲くんだろう…登山者を出迎えるため?な訳ではないことは確かだけれど。きれいでかわいいその姿の裏にある逞しさを感じる。
 三国境を経てAM8:10、白馬大池着。ようやく朝食にありつく。たどり着くまでがお腹が減って辛いところだけれども、爽快な青空の下で食べる朝食は本当に美味しい。熱いコーヒーとトーストしたパンを頬張れば、幸せ気分MAX。

 大阪までの道のりにかかる時間を考えるとそうゆっくりもしていられない。AM9:15、下山開始。澄んだ水を湛えた池を眺めながら歩き過ぎ、アスレチックのような心地よい岩陵を軽快にゆるゆると登っていけば。すぐに乗鞍岳にたどり着く。時間はAM9:55。下界に向けて下山を始めると、眼下に雲が沸き立つ様子が見える。日差しは強くて痛い。
 名残惜しむかのように残るいくつかの雪渓を経て、栂池公園リフト駅にたどり着き、リフトを乗り継ぎPM1:10下山。
 帰りは北陸道を走りPM21:20、森ノ宮着解散。無事に山行終了。

 今回、身内や知人たち白馬岳に行くと伝えたところほぼ全員に「ハクバ」と返された。
 今は山と植物につける名前以外では「ハクバ」と読むことが主流だとか。でももとは雪渓の姿が農作業の「しろかき(代掻き)」をする「代掻き馬」の姿に見えたところから来たそうで、それが後になって「白馬」という漢字を当てられてから、「ハクバ」となってしまったんだとか。だから本来はやっぱり「しろうま」なのだ。
 今回山行を終えて感じたのは、あの山には「ハクバ」よりも「しろうま」が似合うということ。「ハクバ」と一言で言ってしまうと何かつっけんどんというか、そこに何も想像できるものがないような気がしてならない。
 「しろうま」とあえて長く声に出してみた方が、白馬の雄大さと美しさ、ロマンがいっぱい詰まっているように思えるからっていうのは自分だけかな?
 あと、楽しかった山行なのだけど、残念なことがひとつだけ。
 雷鳥に会えるかなとワクワクしていたのにそれが叶わなかったこと。でも、雷鳥は悪天候時にその姿を見せるそうだと聞くと、そもそも今回の好天の中では無理だったかと納得。さすがは「雷」の冠を持つ鳥さんである。山行は晴れがいいに決まっているけど、雷鳥には会いたいな〜。
 
 そしてこの白馬山行。春から参加している初級登山講習の卒業山行でありました。
 次回から進んでいろんな山行に参加して、知識と技術の向上を楽しみながら目指していこうと思います。 
 今回も素晴らしい山行、リーダーはじめ皆さんどうもありがとうございました。またご一緒させてくださいね。


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登山届を提出し猿倉山荘より6時30分歩き出します。
睡眠時間は1時間も取れませんでしたが全員元気です。
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1時間歩いて白馬尻小屋に着きました、いよいよここから大雪渓の始まりです。
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各自ヘルメットを用意し出発です。
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キヌガサソウ
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アイゼンを着けます。
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一列に並び高度を上げていきます。気持ちのいい風が吹きます。
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全員調子がいいようです。マイペースで登ります。
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左手に杓子岳が大きく見えてきました。
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杓子岳からの落石注意です。
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一旦雪渓が切れ、岩室跡に到着です。この辺りから高山植物が咲き誇ります。
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ハクサンイチゲ
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大雪渓を振り返る。随分登りました
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テガタチドリ
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タカネナデシコ
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クルマユリ
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大雪渓から小雪渓まで暫く雪渓が切れて岩場を歩きます。
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ハクサンイチゲ バックは尖峰の杓子岳
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小雪渓のトラバース
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イブキジャコウソウ
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シロウマタンポポ
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村営頂上宿舎のテント場 カラフルなテントが沢山
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まるで庭園のようです。ウサギギク・タカネツメクサ・ヨツバシオガマ
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時間に余裕があったので白馬山荘まで散策に行きました。
私は長野県、私は富山県・・・
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村営頂上宿舎のケーキセット
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深夜は満点の星空が広がりました
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早朝のテントサイト
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ご来光を目指し白馬岳山頂に向かいます。
杓子岳に白馬鑓ヶ岳、遠くに槍穂高岳
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ご来光
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立山、剱岳
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富士山
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影白馬岳
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山頂記念撮影
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日が昇ります
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ミヤマアズマギク
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白馬岳を振り返る
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小蓮華山
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コバイケイソウと白馬岳
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白馬大池 遠望
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雲上散歩
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白馬大池が近着いてきました。
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コマクサ
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白馬大池 神秘的です。
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ハクサンコザクラ
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外でゆったりと朝食
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乗鞍岳
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最後の雪渓
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糸魚川IC近くの銭形で食事をして帰りました。
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