2016.09.17 拇岳 赤いクラック/小豆島

   ★★2017年度 初級登山講習会★★

   ◎バリエーションルートの歩き方と岩登り◎

第一回 4/16 六甲山 芦屋川駅集合 道畔谷~キャスルウォール
装備・読図・三点支持・簡単な岩登り

第二回 5/7 六甲山 御影駅集合 西山谷~保塁岩
沢筋の歩き方・アルパインクライミングとは

第三回 5/21 六甲山 芦屋川駅集合 地獄谷~ブラックフェース
岩登り・マルチピッチとは 
 
第四回 6/4 行先未定
テント泊 テント設営~生活術・縦走とは

※参加条件 一般登山道を5時間以上歩ける人・一般登山用具をお持ちの方
講習会会費 無料  ヘルメット、ハーネスを持参下さい(無い方はお貸します。)

入会の有無、講習会に関係なく興味ある方は 例会にお立ち寄りください。
同時にハイキング参加も随時行っております。(体験ハイキング可能)

例会は毎月第二水曜日 19時40分より。
場所は森ノ宮のANNEX PAL法円坂  大阪市中央区法円坂1-1-35  TEL06-6943-5021
随時、縦走登山、沢登り、岩登り希望の方も募集しております。
初心者から丁寧に指導致します。まずは気軽にご相談ください。

講習会参加、入会に際しての連絡、
質問等は例会に直接お越し頂くかメールにて saffran@hotmail.co.jp 藤原、徳田までお気軽にお問い合わせ下さい。
  <会費等詳細> 入会金1000円 会費1000円/月 (入会時のみ3ヶ月前納)
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シルバーウイーク、チンネ登攀に向けトレーニングを積んできましたが生憎の天気の為中止となる。
3日間の内、天気が持ちそうなのは1日のみ。リーダーが機転を利かせてメンバーに師匠を増やして小豆島に向かいます。
目指すは拇岳(おやゆびだけ)、アルパインのマルチピッチが出来るとこ事、その中でも有名な赤いクラックルートを全員で登りました。
とは言うものの後半に出てくる5.10bクラスのルート、私5名がぎりぎり登れる手ごわいルートでした。

9/16 神戸港より深夜のフェリーで小豆島に向かう
9/17 赤いクラック登攀 夜、オートキャンプ場でテント泊
9/18 雨天の為、各岩場を見学し帰阪

s-小豆島・拇岳_221

小豆島 拇岳・赤いクラックルート報告
実施日:2016年9月17日~18日(前夜発)
参加者:5名

行程: 9/16(金)22:00大阪~翌01:00神戸港(船中泊)
9/17(土)07:30坂手港~9:00登山口~取付09:40~(登攀)~15:30山頂~16:20登山口~吉田キャンプ場・泊
9/18(日)07:30宿泊地~(吉田の岩場、インスボン偵察)~福田港09:20~11:00姫路港~13:30帰阪

[報告]
予定していた劔岳チンネ左稜線は雨で中止。今年は北アルプスにフラれっぱなしである。 困った時の我らが師匠、Oさんの案内で急遽、瀬戸内海に浮かぶ小豆島へと向かった。

拇岳は人の手の親指のような山容が名前の由来で、香川讃岐百景に選ばれている山。標高はたったの372mと会の山行で登った山の中では最も低い。ところが岩壁の傾斜は60~100度。こんな垂壁に一日中へ張り付いて過ごしたことは初めてで、山の標高と登頂の難しさは全く比例しないと実感する刺激的な山だった。

前夜、待ち構える困難など予想せず呑気にフェリー泊を満喫。最初はフロアの真ん中に皆で並んで横になたっはずだったが、高松で殆どの乗客が降りたあと他の人は端に寝床を移したようで、起きると真ん中に一人取り残されていた。高松港到着前に盛大なアナウンスがあったようだが気付かず爆睡していたのを皆に笑われバツの悪い一日の始まりだった。
現地には登山口ポストが無いそうで、街の警察署で登山届を提出してから登山口へ。
低気圧の影響か湿度が高く蒸し暑い中取付へ向かう。オーダーは先発Tさん、Oさん、H。後発はKさん、Mさん。
Oさんから各斑リードは空身で登りフォローが荷物を担ぐよう指示があった。そんなに難しいのかとここに来てようやく認識した。

1ピッチ目(5.9)
このルートの名前の赤いクラック、讃岐安山岩の柱状節理を右上する。
無難に登れそうかと思ったがずっと右に傾いて登るのでバランスを要した。クラック上部で手足ともリーチが遠く散々泣き事を言ってから意を決して脱出。クラックを抜けると更に右に登ってから左に回り込み狭いテラスへ。トータルで私はここが一番苦手に思った。

2ピッチ目(5.9)
出だしツルツルのを垂壁をTさんが難しそうに登って行くのを見て早くも戦意消失。最初の3mを人工で抜け、微妙なスタンスを拾って左にトラバース。視界に瀬戸内海が広がり開放的な気分になる。

3ピッチ目(5.9)
垂壁から凹角を直上し右手のテラスへ登る。ザイルが絡まったので、Oさんと順番を替わり2m登って支点にアブミを掛け、3回ほどザイルを回して絡まりを解消する。凹角は難しいからとTさんがアブミを残してくれた。「随分前からずっと難しいんですけど!」と愚痴りながら登る。
ほとんど露出感満点の垂直な登りばかりだったので、この凹角に入ると何故かホッとした。テラスはやや足元が安定していたので3人で少量の水分を分け合う。本州側、四国側両方の海を眺めることができる素敵なテラスだった。

4ピッチ目(5.9)
本来はまだ3ピッチ目。テラスからレイバック気味に少し登ってからスラブを左上。右岸壁に1ヶ所だけハーケンがあるがツルツルのスラブは抜けるまで何も無かった。スラブの下は垂直の絶壁。Tさんが苦戦しながら突破し灌木にランニングを取るまで息が止まりそうだった。冷静なOさんはTさんに180mスリングを灌木に垂らすよう依頼して下さったので、私はスリングを頼りに怖い思いをせずに通過できた。

5ピッチ目(5.9 A0)
本来の4ピッチ目で本日の核心。出だしは垂壁だが上部は前傾しているのが見える。さすがのTさんもハングを人工で左上する部分で次のリーチが遠く苦戦の様子だったが一旦レストしてから 再度トライ。思わず「ガンバ」と声が出だ。 左側に無事ヌンチャクが掛かると「やったぞ~!」と満面の笑みが見えた。Tさんの勇気と責任感にはいつも感心させられる。
セカンドのOさんは人工が上手なのでスイスイ登り、慎重に残置ハーケンの状態を点検、使うべき物と使ってはいけない物を指示して下さった。
Tさんから「登れるかなぁ? 確保点のピンも悪いから引き上げてあげられへんから頑張ってやぁ」と微妙な声援を頂き登り始める。
出だしはフリーで、ハング手前のOさんが人工に切り替えた同じ場所からアブミに乗る。
二人が配慮して色々残置して下さったお陰で困難ではあったが掛け替えに苦労せず登れた。
我ながらA0とアブミだけは上達したと言いながらニンマリ登っていると、上から見ていたOさんはA0の方法を教えすぎたと悔いていた。すっかり邪道なクライマーに育ってしまい申し訳ない...。個人的にはこのピッチが一番楽しかった。

6ピッチ目(5.9)
これまたツルツルのフェース。
全員人工で垂壁を越える。風が強くアブミが流されてなかなか足が掛からず焦った。核心でTさんが残して下さったアブミがどうしても怖くて回収できず、あっさりKさんに頼んでしまった。 今回最大の反省点だ。後ろに人がいなければ確保点からも近かったのだし何とか回収できたと思う。

7ピッチ目(?)
顕著なボルトに誘われルートを外してしまったようだ。Tさんが先の様子を偵察して下さったがルートに戻れそうにないので、Kさんにこちらへ来ないよう伝えてからⅢ級程度の岩を登って頂上へ。
途中何度もTさん、Oさんを呼んでも応答がない。残りのザイルの長さから近いはずなのにおかいしと思っていたら、二人とも岩影に身を隠しながら「シーっ」と黙るように合図しながら手招きしている。
指示の通りにそろりそろりと二人の所に行くと、通過してきた岩に大きなスズメバチの巣があったのだ。
3人揃ったところで、ハチに見つからないようにKさん、Mさんを待つ。
二人とも随分楽しんだようでウキウキした顔つきで現れた。

全員安全に終了し、雨にも降られず登れて大満足だった。
全ピッチリードで登ってくれたTさんはさぞ疲れているに違いない。
安全に登らせて下さったことに感謝。
3ピッチ目のテラスでOさんから、ちゃんとツルベで登るようにと言われたことを思い出し、改めてちゃんと練習しようと思った。
おまけに、何でもない箇所でTさんのヌンチャク1個をリリースしたことも悔やまれる。今回は自分の未熟さがいたるところで露呈したと思う。
Mさんがアブミをリリースしたのが唯一心の慰め、良き岳友である(笑)

普段のアルパインではRCCグレードでグレーディングをしているので、赤いクラックルートがデシマルグレードで5.9と聞いても難易度が分からず、インドアの経験上5.9なら登れるから大丈夫だと甘く考えていたらとんでもなかった。外岩の5.9はインドアの何倍も難しかった。誰かのブログに体感5.10以上と書かれていたのも納得。
Oさんに各グレードの換算について教えてもらうと、本来行くはずだったチンネの核心はⅤ級。デシマルだと5.7になる。クライミンググレードでは目標の山より難しい山に来てしまたっのだ。
自分の技量と経験値ではズルくても積極的に人工で登ったことは正しい選択だったと思う。無論登攀力はもっと上げなければいけない。

下山後はスーパーで買い出しをして、吉田のキャンプ場で宴会。 吉田も有名な岩場だそうで、すぐそこに見える岩場を眺めながら楽しく過ごした。
これまで色々教えて下さった師匠のOさんとなかなか本チャンへ行く機会がないので、皆でOさんを囲んで色んな山の話を聞けるのが今回の一番の楽しみとなった。また、登攀中の安全確認について新たに学ぶことも多かった。
普段は質素な食事にわずかな酒を分け合うストイックな山行が多いので、Kさん、Mさんの渾身の作をはじめたくさんの御馳走と地酒で一日の疲れが癒された。
翌朝、Oさんの案内で吉田のフリーエリアとインスボンの岩壁を見学して帰阪の途へ。

ご一緒下さった皆様、大変お世話になりありがとうございました。
色々粗相はありましたが、またよろしくお願いいたします。

1P目 名前の由来の赤いクラック
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岩は立っています。海を見ながら高度感は抜群
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苦戦した5ピッチ目
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最後はリーダーが親指を立てて登ってきた! 拇岳山頂にて。
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夜は地元のスーパーで買い出し、日ごろ山では食べない食材を贅沢に頂きました。
吉田キャンプ場にて
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翌朝、小雨 吉田の岩場を見学
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イスボンを見学し フェリーに乗り込み帰阪しました。
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Category: クライミング(岩登り)
Published on: Mon,  19 2016 19:23
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