2017.04.02 大峯山脈 大普賢岳
国道169号線からヒュッテまでの道を心配したが、大した凍結も無く何とか駐車場まで乗り付けることが出来た。 
車を降りたと同時に美しいハスキー犬が我々の周りに纏わりついてきた。 小屋の看板犬でもあり案内犬で有名な犬らしい。 
準備を済ませて季節外れの降雪によって齎された新雪の雪原にトレースを付けて進んで行く。

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6:55 和佐又山ヒュッテ(1140m) 出発。
4月とは思えない積雪量。 案内犬が先導し我々を導いていく。 
大峯でこれだけの好天は珍しく、青空と雪の白さを楽しめるのは本当に運が良い。
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気温自体は穏やかで行動中は汗ばむ程だった。 周回ルート付近で案内犬のトレースが消えていた。 
我々は尾根を直進し、笙ノ窟尾根方面へと歩を進めて高度を上げていく。 1430m付近で瞬間的にルートを見失ってしまう。 
笙ノ窟方面は笙ノ窟尾根の手前を西方面へと巻いていくのだが、尾根を直登していた為に巻き道を行きすぎてしまったようだ。 
笙ノ窟尾根は岩稜帯の垂壁の為、巻き道を過ぎてしまうと下降するには危険すぎる。 
良さそうな地点で尾根を横切り笙ノ窟へと向かった。
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8:40 笙ノ窟(1475m) 通過。
笙ノ窟は自然の岩窟群で、修験道の拝み場でもある。 
平安時代以来多くの修行者の参籠修行が行われた場所。
この窟での雪中参籠は峯中随一の荒行とされ、日蔵上人も修行を行ったと言われている。 
岩壁を見上げるとクラックの脇に古いボルトが打たれていた。
かつてはこの巨大な岩壁を登ったクライマーがいるのだろう。
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笙ノ窟岩窟群を越えて日本岳の鞍部へと向かうが、デブリの目立つルンゼを登らなければならない。 
グズグズの雪は踏み抜きも多く体力を奪われるが可能な限り素早く通過した。

9:00 日本岳のコル(1505m) 通過。
ここから先は本来の計画では尾根を直登するはずだったが、中途半端な積雪量がそれを許さなかった。 
夏道の階段と梯子は少し姿を見せているが雪の中、尾根筋は雪が少なく立木と凍結した岩が露出していて突破は難しかった。 石ノ鼻までは夏道を利用しながら進むことになった。
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9:15 石ノ鼻(1560m) 通過。
石ノ鼻からはほぼ360度の景色を臨む事が出来る。 
地獄谷から大普賢岳、北部には山上ヶ岳、正面から南部には七曜岳~八剣山方面、
来た道を振り返ると日本岳から伸びる笙ノ窟尾根、和佐又山、遠くには日出ヶ岳を含む台高山脈。
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一本立てた後、小普賢岳まで足元の判らないナイフリッジを越え、狭い巻きを経て尾根を直登する。 
瞬間的な急登だが巻き道で感じる不安感を思えば、安心と引き換えの辛さも楽に感じることが出来る。
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9:50 小普賢岳(1642m) 通過。
展望の無い小ピーク、ここから一気に高度を下げて鞍部へと向かうが足元が悪い。
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踏み抜きが多くアイゼンの裏側にダンゴ雪が付着し爪が効かない。 陽が登るに連れ気温が上昇し雪が腐り始めた。 
滑り落ちる様に鞍部へとクライムダウンし、大普賢岳を目指したが荒々しい名峰は我々を近寄らせることはなかった。

10:10 小普賢岳の鞍部(1575m) 通過。
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積雪が少なく岩壁が露出した岩尾根。 直登を試みたが安全マージンの確保が難しいと判断した。 
大峯山は年間通して降水量が多く、風雨に晒された岩は脆くて信用ならない。 
この状態で何度か現れる垂壁を乗り越えるにはロープが必要になるが、10ピッチ以上の岩尾根を登るには時間的に微妙だった。 下山時は藪の中を同じ数のピッチを懸垂下降しなければならない。 
夏道での突破も試みたが雪質的にアイゼンの爪が効かずに危険すぎた。 
更には轟音と共に何度も発生している雪崩を考えても短時間での突破と下山を余儀なくされる。 
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以上の状況判断からピークハントは断念することに決定した。 鞍部で昼食後、ビーコンによる埋没者捜索訓練を実施。 
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その後来たルートを戻り13:55に無事に下山完了した。
積雪の大普賢岳の難しさを改めて思い知った1日となった。
 改めてしっかりと計画を立て、来季の積雪期にピークハントを目指したい。
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